沖縄のカレンダーには、新暦と一緒に旧暦が印刷されています。飾りではなく実用で、主要な行事のほとんどが旧暦で動くからです。毎年日付が変わるため、「今年のシーミーはいつ?」という会話が春先の定番になります。
旧暦1月16日 ジュールクニチー(十六日祭)
「あの世の正月」と呼ばれる行事です。墓前に供え物をして、亡くなった人にも新年を祝ってもらいます。宮古・八重山や本島北部で特に盛んで、この日に合わせて帰省する人もいます。
旧暦3月 シーミー(清明祭)
中国から伝わった祖先供養の行事で、沖縄の行事のなかでも最大級です。お墓を掃除したあと、門中(親族集団)が墓前に集まり、重箱料理を広げて食事をします。
沖縄の墓が大きく、前に広場を備えているのはこのためです。亀の甲羅のような屋根を持つ「亀甲墓(かめこうばか)」は、その形が母の胎内を表しているという説もあります。
旧暦5月4日 ハーリー(ユッカヌヒー)
サバニを漕いで速さを競い、海の安全と豊漁を祈る行事です。糸満では「ハーレー」と発音します。名前の似た那覇ハーリーだけは新暦のゴールデンウィークに開かれる、別の催しです。
旧暦7月13〜15日 旧盆とエイサー
沖縄で「お盆」といえば旧盆を指します。三日間それぞれに名前があります。
- ウンケー(13日)… 先祖を迎える
- ナカビ(14日)… 中日。親戚回り
- ウークイ(15日)… 先祖を送る。ウチカビ(あの世のお金)を焼く
この時期、青年会が地域を回って踊るのがエイサーです。もとは念仏踊りで、大太鼓・締太鼓・パーランクーと三線、地謡で構成されます。夏場には市町村ごとの大会も行われ、旧盆が近づくと夕方の公民館から練習の太鼓が聞こえてきます。
旧暦12月8日 ムーチー(鬼餅)
月桃(サンニン)の葉で包んだ餅を蒸し、子どもの健康を願います。爽やかな香りが特徴です。ちょうどこの頃に冷え込むことから、その寒さは「ムーチービーサー」と呼ばれます。
家の中の信仰
- ヒヌカン(火の神) … 台所に香炉を置き、旧暦1日と15日に手を合わせる。主に女性が受け継ぐ
- トートーメー … 先祖代々の位牌。誰が継ぐかという「トートーメー問題」は今も議論のあるテーマ
- ヒラウコー … 6本分がつながった板状の黒い線香。用途に応じて折って使う
魔物(マジムン)を防ぐ仕掛け
沖縄では、マジムンはまっすぐにしか進めないと考えられてきました。だからT字路の突き当りの家には「石敢當」が置かれます。中国から伝わった風習で、いまも新築の家に設置されます。
- シーサー … 獅子(ライオン)がなまったもの。屋根や門で家を守る
- 石敢當 … T字路の突き当りで魔物を跳ね返す
- サン(サングヮー) … ススキの葉を結んだ魔除け。弁当や食べ物に添える
暮らしの中の「模合」
行事ではありませんが、沖縄の人付き合いを語るなら外せないのが模合(もあい)です。決まったメンバーで毎月集まり、一定額を出し合って順番に受け取ります。実質は飲み会つきの積立で、職場・同級生・地域と複数を掛け持ちする人も珍しくありません。
読んだあとは、クイズで確かめる
ここまでの内容がどれくらい頭に入ったか、4択クイズで試せます。1問ごとに解説が付くので、間違えてもその場で覚えられます。

